第2節 追徴保全(第42条―第49条)/組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律


(平成十一年八月十八日法律第136号)

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最終改正:平成一五年八月一日法律第138号

(最終改正までの未施行法令)
平成十五年五月三十日法律第54号(未施行)
平成十五年六月十八日法律第93号(未施行)
平成十五年八月一日法律第136号(未施行)
 

    第2節 追徴保全

(追徴保全命令)
第42条  裁判所は、別表若しくは第2条第2項第2号イからニまでに掲げる罪、同項第3号若しくは第4号に規定する罪又は第9条第1項から第3項まで、第10条若しくは第11条の罪に係る被告事件に関し、この法律その他の法令の規定により不法財産の価額を追徴すべき場合に当たると思料するに足りる相当な理由がある場合において、追徴の裁判の執行をすることができなくなるおそれがあり、又はその執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあると認めるときは、検察官の請求により、又は職権で、追徴保全命令を発して、被告人に対し、その財産の処分を禁止することができる。
 追徴保全命令は、追徴の裁判の執行のため保全することを相当と認める金額(第4項において「追徴保全額」という。)を定め、特定の財産について発しなければならない。ただし、動産については、目的物を特定しないで発することができる。
 追徴保全命令においては、処分を禁止すべき財産について、追徴保全命令の執行の停止を得るため、又は追徴保全命令の執行としてされた処分の取消しを得るために被告人が納付すべき金銭(以下「追徴保全解放金」という。)の額を定めなければならない。
 追徴保全命令には、被告人の氏名、罪名、公訴事実の要旨、追徴の根拠となるべき法令の条項、追徴保全額、処分を禁止すべき財産の表示、追徴保全解放金の額、発付の年月日その他最高裁判所規則で定める事項を記載し、裁判長又は受命裁判官が、これに記名押印しなければならない。
 第22条第4項及び第5項の規定は、追徴保全(追徴保全命令による処分の禁止をいう。以下同じ。)について準用する。

(起訴前の追徴保全命令)
第43条  裁判官は、第16条第2項の規定により追徴すべき場合に当たると思料するに足りる相当な理由がある場合において、前条第1項に規定する必要があると認めるときは、公訴が提起される前であっても、検察官の請求により、同項に規定する処分をすることができる。
 第23条第3項本文及び第4項から第6項までの規定は、前項の規定による追徴保全について準用する。

(追徴保全命令の執行)
第44条  追徴保全命令は、検察官の命令によってこれを執行する。この命令は、民事保全法(平成元年法律第91号)の規定による仮差押命令と同一の効力を有する。
 追徴保全命令の執行は、追徴保全命令の謄本が被告人又は被疑者に送達される前であっても、これをすることができる。
 追徴保全命令の執行は、この法律に特別の定めがあるもののほか、民事保全法その他仮差押えの執行の手続に関する法令の規定に従ってする。この場合において、これらの法令の規定において仮差押命令を発した裁判所が保全執行裁判所として管轄することとされる仮差押えの執行については、第1項の規定による命令を発した検察官の所属する検察庁の対応する裁判所が管轄する。

(金銭債権の債務者の供託)
第45条  追徴保全命令に基づく仮差押えの執行がされた金銭債権の債務者が、当該債権の額に相当する額の金銭を供託したときは、債権者の供託金の還付請求権につき、当該仮差押えの執行がされたものとみなす。
 前項の規定は、追徴保全解放金の額を超える部分に係る供託金については、これを適用しない。

(追徴保全解放金の納付と追徴等の裁判の執行)
第46条  追徴保全解放金が納付された後に、追徴の裁判が確定したとき、又は仮納付の裁判の言渡しがあったときは、納付された金額の限度において追徴又は仮納付の裁判の執行があったものとみなす。
 追徴の言渡しがあった場合において、納付された追徴保全解放金が追徴の金額を超えるときは、その超過額は、被告人に還付しなければならない。

(追徴保全命令の取消し)
第47条  裁判所は、追徴保全の理由若しくは必要がなくなったとき、又は追徴保全の期間が不当に長くなったときは、検察官、被告人若しくはその弁護人の請求により、又は職権で、決定をもって、追徴保全命令を取り消さなければならない。第32条第2項の規定は、この場合に準用する。

(追徴保全命令の失効)
第48条  追徴保全命令は、無罪、免訴若しくは公訴棄却(刑事訴訟法第338条第4号及び第339条第1項第1号の規定による場合を除く。)の裁判の告知があったとき、又は有罪の裁判の告知があった場合において追徴の言渡しがなかったときは、その効力を失う。
 刑事訴訟法第338条第4号又は第339条第1項第1号の規定による公訴棄却の裁判があった場合における追徴保全命令の効力については、第33条第2項の規定を準用する。

(失効等の場合の措置)
第49条  追徴保全命令が効力を失ったとき、又は追徴保全解放金が納付されたときは、検察官は、速やかに、第44条第1項の規定によりした命令を取り消し、かつ、追徴保全命令に基づく仮差押えの執行の停止又は既にした仮差押えの執行の取消しのため、必要な措置を執らなければならない。

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