第2章 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の没収等(第3条―第17条)/組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律
(平成十一年八月十八日法律第136号)
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最終改正:平成一五年八月一日法律第138号
| (最終改正までの未施行法令) |
| 平成十五年五月三十日法律第54号 | (未施行) |
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| 平成十五年六月十八日法律第93号 | (未施行) |
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| 平成十五年八月一日法律第136号 | (未施行) |
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第2章 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の没収等
(組織的な殺人等)
第3条
次の各号に掲げる罪に当たる行為が、団体の活動(団体の意思決定に基づく行為であって、その効果又はこれによる利益が当該団体に帰属するものをいう。以下同じ。)として、当該罪に当たる行為を実行するための組織により行われたときは、その罪を犯した者は、当該各号に定める刑に処する。
一
刑法(明治四十年法律第45号)第186条第1項(常習賭博)の罪 五年以下の懲役
二
刑法第186条第2項(賭博場開張等図利)の罪 三月以上七年以下の懲役
三
刑法第199条(殺人)の罪 死刑又は無期若しくは五年以上の懲役
四
刑法第220条(逮捕及び監禁)の罪 三月以上七年以下の懲役
五
刑法第223条第1項又は第2項(強要)の罪 五年以下の懲役
六
刑法第225条の2(身の代金目的略取等)の罪 無期又は五年以上の懲役
七
刑法第233条(信用毀損及び業務妨害)の罪 五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金
八
刑法第234条(威力業務妨害)の罪 五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金
九
刑法第246条(詐欺)の罪 一年以上の有期懲役
十
刑法第249条(恐喝)の罪 一年以上の有期懲役
十一
刑法第260条前段(建造物等損壊)の罪 七年以下の懲役
2
団体に不正権益(団体の威力に基づく一定の地域又は分野における支配力であって、当該団体の構成員による犯罪その他の不正な行為により当該団体又はその構成員が継続的に利益を得ることを容易にすべきものをいう。以下この項において同じ。)を得させ、又は団体の不正権益を維持し、若しくは拡大する目的で、前項各号(第1号、第2号及び第9号を除く。)に掲げる罪を犯した者も、同項と同様とする。
(未遂罪)
第4条
前条第1項第3号、第5号、第6号(刑法第225条の2第1項に係る部分に限る。)、第9号及び第10号に掲げる罪に係る前条の罪の未遂は、罰する。
(組織的な身の代金目的略取等における解放による刑の減軽)
第5条
第3条第1項第6号に掲げる罪に係る同条の罪を犯した者が、公訴が提起される前に、略取され又は誘拐された者を安全な場所に解放したときは、その刑を減軽する。
(組織的な殺人等の予備)
第6条
次の各号に掲げる罪で、これに当たる行為が、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものを犯す目的で、その予備をした者は、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。
一
刑法第199条(殺人)の罪 五年以下の懲役
二
刑法第225条(営利目的等略取及び誘拐)の罪(営利の目的によるものに限る。) 二年以下の懲役
2
第3条第2項に規定する目的で、前項各号に掲げる罪の予備をした者も、同項と同様とする。
(組織的な犯罪に係る犯人蔵匿等)
第7条
禁錮以上の刑が定められている罪に当たる行為が、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われた場合において、次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
一
その罪を犯した者を蔵匿し、又は隠避させた者
二
その罪に係る他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者
三
その罪に係る自己若しくは他人の刑事事件の捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者又はその親族に対し、当該事件に関して、正当な理由がないのに面会を強請し、又は強談威迫の行為をした者
2
禁錮以上の刑が定められている罪が第3条第2項に規定する目的で犯された場合において、前項各号のいずれかに該当する者も、同項と同様とする。
(団体に属する犯罪行為組成物件等の没収)
第8条
団体の構成員が罪(これに当たる行為が、当該団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われたもの、又は第3条第2項に規定する目的で行われたものに限る。)を犯した場合、又は当該罪を犯す目的でその予備罪(これに当たる行為が、当該団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われたもの、及び同項に規定する目的で行われたものを除く。)を犯した場合において、当該犯罪行為を組成し、又は当該犯罪行為の用に供し、若しくは供しようとした物が、当該団体に属し、かつ、当該構成員が管理するものであるときは、刑法第19条第2項本文の規定にかかわらず、その物が当該団体及び犯人以外の者に属しない場合に限り、これを没収することができる。ただし、当該団体において、当該物が当該犯罪行為を組成し、又は当該犯罪行為の用に供され、若しくは供されようとすることの防止に必要な措置を講じていたときは、この限りでない。
(不法収益等による法人等の事業経営の支配を目的とする行為)
第9条
第2条第2項第1号若しくは第3号の犯罪収益若しくは薬物犯罪収益(麻薬特例法第2条第2項各号に掲げる罪の犯罪行為により得た財産又は当該犯罪行為の報酬として得た財産に限る。第13条第1項第3号及び同条第3項において同じ。)、これらの保有若しくは処分に基づき得た財産又はこれらの財産とこれらの財産以外の財産とが混和した財産(以下「不法収益等」という。)を用いることにより、法人等(法人又は法人でない社団若しくは財団をいう。以下この条において同じ。)の株主等(株主若しくは社員又は発起人その他の法人等の設立者をいう。以下同じ。)の地位を取得し、又は第三者に取得させた者が、当該法人等又はその子法人の事業経営を支配する目的で、その株主等の権限又は当該権限に基づく影響力を行使し、又は当該第三者に行使させて、次の各号のいずれかに該当する行為をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一
当該法人等又はその子法人の役員等(取締役、執行役、理事、管理人その他いかなる名称を有するものであるかを問わず、法人等の経営を行う役職にある者をいう。以下この条において同じ。)を選任し、若しくは選任させ、解任し、若しくは解任させ、又は辞任させること。
二
当該法人等又はその子法人を代表すべき役員等の地位を変更させること(前号に該当するものを除く。)。
2
不法収益等を用いることにより、法人等に対する債権を取得し、又は第三者に取得させた者が、当該法人等又はその子法人の事業経営を支配する目的で、当該債権の取得又は行使に関し、次の各号のいずれかに該当する行為をしたときも、前項と同様とする。不法収益等を用いることにより、法人等に対する債権を取得しようとし、又は第三者に取得させようとする者が、当該法人等又はその子法人の事業経営を支配する目的で、当該債権の取得又は行使に関し、これらの各号のいずれかに該当する行為をした場合において、当該債権を取得し、又は第三者に取得させたときも、同様とする。
一
当該法人等又はその子法人の役員等を選任させ、若しくは解任させ、又は辞任させること。
二
当該法人等又はその子法人を代表すべき役員等の地位を変更させること(前号に該当するものを除く。)。
3
不法収益等を用いることにより、法人等の株主等に対する債権を取得し、又は第三者に取得させた者が、当該法人等又はその子法人の事業経営を支配する目的で、当該債権の取得又は行使に関し、当該株主等にその権限又は当該権限に基づく影響力を行使させて、前項各号のいずれかに該当する行為をしたときも、第1項と同様とする。不法収益等を用いることにより、法人等の株主等に対する債権を取得しようとし、又は第三者に取得させようとする者が、当該法人等又はその子法人の事業経営を支配する目的で、当該債権の取得又は行使に関し、当該株主等にその権限又は当該権限に基づく影響力を行使させて、これらの各号のいずれかに該当する行為をした場合において、当該債権を取得し、又は第三者に取得させたときも、同様とする。
4
この条において「子法人」とは、一の法人等が株主等の議決権(商法(明治三十二年法律第48号)第211条ノ二第4項に規定する種類の株式又は持分に係る議決権を除き、同条第5項の規定により議決権を有するものとみなされる株式又は持分に係る議決権を含む。以下この項において同じ。)の総数の百分の五十を超える数の議決権を保有する法人をいい、一の法人等及びその子法人又は一の法人等の子法人が株主等の議決権の総数の百分の五十を超える数の議決権を保有する法人は、当該法人等の子法人とみなす。
(犯罪収益等隠匿)
第10条
犯罪収益等(公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律第2条第2項に規定する罪に係る資金を除く。以下この項及び次条において同じ。)の取得若しくは処分につき事実を仮装し、又は犯罪収益等を隠匿した者は、五年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。犯罪収益(同法第2条第2項に規定する罪に係る資金を除く。)の発生の原因につき事実を仮装した者も、同様とする。
2
前項の罪の未遂は、罰する。
3
第1項の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(犯罪収益等収受)
第11条
情を知って、犯罪収益等を収受した者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、法令上の義務の履行として提供されたものを収受した者又は契約(債権者において相当の財産上の利益を提供すべきものに限る。)の時に当該契約に係る債務の履行が犯罪収益等によって行われることの情を知らないでした当該契約に係る債務の履行として提供されたものを収受した者は、この限りでない。
(国外犯)
第12条
第9条第1項から第3項まで及び前2条の罪は、刑法第3条の例に従う。
(犯罪収益等の没収等)
第13条
次に掲げる財産は、不動産若しくは動産又は金銭債権(金銭の支払を目的とする債権をいう。以下同じ。)であるときは、これを没収することができる。
一
犯罪収益(第6号に掲げる財産に該当するものを除く。)
二
犯罪収益に由来する財産(第6号に掲げる財産に該当する犯罪収益の保有又は処分に基づき得たものを除く。)
三
第9条第1項の罪に係る株主等の地位に係る株式又は持分であって、不法収益等(薬物犯罪収益、その保有若しくは処分に基づき得た財産又はこれらの財産とこれらの財産以外の財産とが混和した財産であるもの(第3項において「薬物不法収益等」という。)を除く。以下この項において同じ。)を用いることにより取得されたもの
四
第9条第2項又は第3項の罪に係る債権であって、不法収益等を用いることにより取得されたもの(当該債権がその取得に用いられた不法収益等である財産の返還を目的とするものであるときは、当該不法収益等)
五
第10条又は第11条の罪に係る犯罪収益等
六
不法収益等を用いた第9条第1項から第3項までの犯罪行為又は第10条若しくは第11条の犯罪行為により生じ、若しくはこれらの犯罪行為により得た財産又はこれらの犯罪行為の報酬として得た財産
七
第3号から前号までの財産の果実として得た財産、これらの各号の財産の対価として得た財産、これらの財産の対価として得た財産その他これらの各号の財産の保有又は処分に基づき得た財産
2
前項各号に掲げる財産が犯罪被害財産(財産に対する罪、刑法第225条の2第2項の罪に係る第3条の罪、同法第225条の2第2項若しくは第227条第4項後段の罪若しくは別表第7号、第31号、第33号、第44号、第60号若しくは第66号に掲げる罪の犯罪行為によりその被害を受けた者から得た財産又は当該財産の保有若しくは処分に基づき得た財産をいう。以下同じ。)であるときは、これを没収することができない。前項各号に掲げる財産の一部が犯罪被害財産である場合において、当該部分についても、同様とする。
3
次に掲げる財産は、これを没収する。ただし、第9条第1項から第3項までの罪が薬物犯罪収益又はその保有若しくは処分に基づき得た財産とこれらの財産以外の財産とが混和した財産に係る場合において、これらの罪につき次に掲げる財産の全部を没収することが相当でないと認められるときは、その一部を没収することができる。
一
第9条第1項の罪に係る株主等の地位に係る株式又は持分であって、薬物不法収益等を用いることにより取得されたもの
二
第9条第2項又は第3項の罪に係る債権であって、薬物不法収益等を用いることにより取得されたもの(当該債権がその取得に用いられた薬物不法収益等である財産の返還を目的とするものであるときは、当該薬物不法収益等)
三
薬物不法収益等を用いた第9条第1項から第3項までの犯罪行為により得た財産又は当該犯罪行為の報酬として得た財産
四
前3号の財産の果実として得た財産、前3号の財産の対価として得た財産、これらの財産の対価として得た財産その他前3号の財産の保有又は処分に基づき得た財産
4
前項の規定により没収すべき財産について、当該財産の性質、その使用の状況、当該財産に関する犯人以外の者の権利の有無その他の事情からこれを没収することが相当でないと認められるときは、同項の規定にかかわらず、これを没収しないことができる。
(犯罪収益等が混和した財産の没収等)
第14条
前条第1項各号又は第3項各号に掲げる財産(以下「不法財産」という。)が不法財産以外の財産と混和した場合において、当該不法財産を没収すべきときは、当該混和により生じた財産(次条第1項において「混和財産」という。)のうち当該不法財産(当該混和に係る部分に限る。)の額又は数量に相当する部分を没収することができる。
(没収の要件等)
第15条
第13条の規定による没収は、不法財産又は混和財産が犯人以外の者に帰属しない場合に限る。ただし、犯人以外の者が、犯罪の後情を知って当該不法財産又は混和財産を取得した場合(法令上の義務の履行として提供されたものを収受した場合又は契約(債権者において相当の財産上の利益を提供すべきものに限る。)の時に当該契約に係る債務の履行が不法財産若しくは混和財産によって行われることの情を知らないでした当該契約に係る債務の履行として提供されたものを収受した場合を除く。)は、当該不法財産又は混和財産が犯人以外の者に帰属する場合であっても、これを没収することができる。
2
地上権、抵当権その他の権利がその上に存在する財産を第13条の規定により没収する場合において、犯人以外の者が犯罪の前に当該権利を取得したとき、又は犯人以外の者が犯罪の後情を知らないで当該権利を取得したときは、これを存続させるものとする。
(追徴)
第16条
第13条第1項各号に掲げる財産が不動産若しくは動産若しくは金銭債権でないときその他これを没収することができないとき、又は当該財産の性質、その使用の状況、当該財産に関する犯人以外の者の権利の有無その他の事情からこれを没収することが相当でないと認められるときは、その価額を犯人から追徴することができる。ただし、当該財産が犯罪被害財産であるときは、この限りでない。
2
第13条第3項の規定により没収すべき財産を没収することができないとき、又は同条第4項の規定によりこれを没収しないときは、その価額を犯人から追徴する。
(両罰規定)
第17条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第9条第1項から第3項まで、第10条又は第11条の罪を犯したときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。
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