執行猶予者保護観察法

(昭和二十九年四月一日法律第58号)

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最終改正:平成一四年五月二九日法律第46号

(この法律の目的)
第1条  この法律は、刑法(明治四十年法律第45号)第25条の2第1項の規定により保護観察に付された者がその期間中遵守しなければならない事項を定めるとともに、保護観察の方法及びその運用の基準等を定めることによつて、保護観察の適正な実施を図り、もつて、保護観察に付された者の速やかな更生に資することを目的とする。

(保護観察の方法と運用の基準)
第2条  保護観察は、本人に本来自助の責任があることを認めてこれを補導援護するとともに、第5条に規定する事項を遵守するように指導監督することによつて行うものとし、その実施に当つては、画一的に行うことを避け、本人の年齢、経歴、職業、心身の状況、家庭、交友その他の環境等を充分に考慮して、その者にもつともふさわしい方法を採らなければならない。

(保護観察をつかさどる機関)
第3条  保護観察は、保護観察に付されている者の住居地(住居がないか、又は明らかでないときは、現在地又は明らかである最後の住居地若しくは所在地とする。)を管轄する保護観察所がつかさどる。

(保護観察開始前の環境調整)
第4条  保護観察所の長は、刑法第25条の2第1項の規定により保護観察に付する旨の言渡しがあつて、その裁判の確定前本人から申出があつたときは、保護観察の開始を円滑ならしめるため、その者の境遇その他環境の状態の調整を図ることができる。

(遵守すべき事項)
第5条  保護観察に付された者は、すみやかに、一定の住居を定め、その地を管轄する保護観察所の長にこれを届け出るほか、保護観察に付されている期間中、左に掲げる事項を遵守しなければならない。
 善行を保持すること。
 住居を移転し、又は一箇月以上の旅行をするときは、あらかじめ、保護観察所の長に届け出ること。

(補導援護)
第6条  補導援護を行うにあたつては、公共の衛生福祉その他の施設にあつせんする等の方法によつて、本人が就職し、又は必要な職業の補導、医療、宿所等を得ることを援助し、その他本人が更生するために必要な助言、連絡その他の措置をとるものとする。
 前項の措置によつては必要な援護を受けることができないため、本人の更生が妨げられるおそれがある場合には、本人に対し、金品を給与し、又は貸与し、宿泊所を供与し、教養、訓練、医療又は就職を助け、職業を補導し、社会生活に適応させるために必要な生活指導を行い、環境の改善又は調整を図る等更生のために必要な援護を行うことができる。
 前項の援護は、更生保護事業法(平成七年法律第86号)の規定により更生保護事業を営む者その他の適当な者に委託して行うことができる。

(指導監督)
第7条  指導監督を行うにあたつては、本人の更生の意欲を助長することに努めるとともに、本人が遵守しなければならない事項の範囲内で、その性格、環境、犯罪の動機及び原因等から見て、違反のおそれが多いと思われる具体的事項を見出してこれを本人に自覚させた上、その遵守について適切な指示を与える等、本人をして遵守事項を遵守させるために必要な措置をとるものとする。

(保護観察の仮解除)
第8条  刑法第25条の2第2項の規定による保護観察の仮解除は、本人の保護観察をつかさどる保護観察所の所在地を管轄する地方更生保護委員会(以下「地方委員会」という。)が、保護観察所の長の申請に基づき、決定をもつて、するものとする。
 保護観察の仮解除をした地方委員会は、本人の行状により再び保護観察を行うのを相当と認めるときは、決定をもつて、仮解除の処分を取り消すことができる。

(検察官への申出)
第9条  保護観察所の長は、刑の執行猶予の言渡しを受けて保護観察に付されている者について、刑法第26条の2第2号の規定により猶予の言渡しを取り消すべきものと認めるときは、本人の現在地又は最後の住所地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所に対応する検察庁の検察官に、書面で、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第131号)第349条第2項に規定する申出をしなければならない。

(呼出、引致)
第10条  地方委員会又は保護観察所の長は、保護観察に付されている者を呼び出し、質問することができる。
 保護観察所の長は、左の場合には、裁判官のあらかじめ発する引致状により、保護観察を受けている者を引致させることができる。
 本人が一定の住居に居住しないとき。
 本人が遵守すべき事項を遵守しなかつたことを疑うに足りる充分な理由があり、且つ、その者が前項の規定による呼出に応ぜず、又は応じないおそれがあるとき。
 前項の引致状及び引致については、犯罪者予防更生法(昭和二十四年法律第142号)第41条第3項から第7項までの規定を準用する。この場合において、同条第7項但書中「第45条第1項の決定」とあるのは、「第11条第1項の決定」と読み替えるものとする。

(留置)
第11条  保護観察所の長は、引致状により引致された者につき、第9条の申出をするために審理を行う必要があると認めるときは、審理を開始する旨の決定をすることができる。
 前項の決定があつたときは、引致状により引致された者は、引致後十日以内、監獄若しくは少年鑑別所又はその他の適当な施設に留置することができる。但し、その期間中であつても、留置の必要がないときは、直ちにこれを釈放しなければならない。
 前項の期間内に刑事訴訟法第349条の請求がなされたときは、同項本文の規定にかかわらず、裁判所の決定の告知があるまで、継続して留置することができる。但し、留置の期間は、通じて二十日をこえることができない。
 刑事訴訟法第349条の2第2項の規定による口頭弁論の請求があつたときは、裁判所は、決定で、十日間に限り、前項但書の期間を延長することができる。その決定の告知については、刑事訴訟法による決定の告知の例による。
 第3項の決定が刑の執行猶予の言渡を取り消すものであるときは、同項本文の規定にかかわらず、その決定が確定するまで、継続して留置することができる。
 第2項から前項までの規定により留置された日数は、刑の執行猶予が取り消された場合においては、刑期に算入する。
 第1項の決定については、行政不服審査法(昭和三十七年法律第160号)による不服申立てをすることができない。

(行政手続法の適用除外)
第11条の2  この法律の規定による処分及び行政指導については、行政手続法(平成五年法律第88号)第2章から第4章までの規定は、適用しない。

(審査請求)
第12条  地方委員会が行つた保護観察の仮解除の取消処分について不服がある者は、中央更生保護審査会(以下「審査会」という。)に対して審査請求をすることができる。
 前項の審査請求については、犯罪者予防更生法第51条及び第51条の2の規定を、同項に規定する処分の取消しの訴えについては、同法第51条の3の規定を準用する。

(その他の権限)
第13条  審査会、地方委員会又は保護観察所の長は、この法律に定めるもののほか、犯罪者予防更生法第16条第1項から第3項まで、第41条の2、第55条第1項及び第2項、第55条の2から第58条まで並びに第60条第1項、第2項及び第4項の規定に準じ、その権限を行使することができる。この場合において、同法第55条の2第4項中「第34条第2項の規定により本人が居住すべき場所」とあるのは、「第5条の規定により本人が届け出た住居」と、同法第60条第1項中「第40条第2項(第53条第2項において準用する場合を含む。)の規定により支払つた費用」とあるのは、「第6条第2項の規定による援護に要した費用」とそれぞれ読み替えるものとする。
 犯罪者予防更生法第55条第3項又は第60条第3項の規定は、審査会若しくは地方委員会又は保護観察所の長が、前項の規定により、同法第55条第1項及び第2項又は第60条第1項、第2項及び第4項の規定に準じてその権限を行使する場合に準用する。
 審査会、地方委員会又は保護観察所の職員又は職員であつた者は、この法律に定める職務を行うに当り知り得た事実で他人の秘密に関するものについては、犯罪者予防更生法第59条の規定に準じ、証言を拒むことができる。

   附 則 抄

 この法律は、刑法の一部を改正する法律(昭和二十九年法律第57号)の施行の日から施行する。
 この法律の施行前に、刑法第25条ノ二第1項の規定により保護観察に付された者について犯罪者予防更生法の規定によつてなされた手続及び処分は、それぞれこの法律中の相当規定によつてなされた手続及び処分とみなす。

   附 則 (昭和三七年五月一六日法律第140号) 抄

 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
 この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
 この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。
 この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正により出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。
 この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することを許すことができる。
 前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第18条後段及び第21条第2項から第5項までの規定の準用する。

   附 則 (昭和三七年九月一五日法律第161号) 抄

 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
 第3項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
 前8項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
10  この法律及び行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(昭和三十七年法律第140号)に同一の法律についての改正規定がある場合においては、当該法律は、この法律によつてまず改正され、次いで行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律によつて改正されるものとする。

   附 則 (平成五年一一月一二日法律第89号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、行政手続法(平成五年法律第88号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第2条  この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第13条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第13条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第14条  この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第15条  附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成七年五月八日法律第87号)

 この法律は、更生保護事業法の施行の日から施行する。
   附 則 (平成七年五月一二日法律第91号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。

   附 則 (平成一一年七月一六日法律第87号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第1条中地方自治法第250条の次に5条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第250条の9第1項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第40条中自然公園法附則第9項及び第10項の改正規定(同法附則第10項に係る部分に限る。)、第244条の規定(農業改良助長法第14条の3の改正規定に係る部分を除く。)並びに第472条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第6条、第8条及び第17条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第7条、第10条、第12条、第59条ただし書、第60条第4項及び第5項、第73条、第77条、第157条第4項から第6項まで、第160条、第163条、第164条並びに第202条の規定 公布の日

(国等の事務)
第159条  この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第161条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第160条  この法律(附則第1条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第163条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第2条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第161条  施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)
第162条  施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第163条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第164条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
 附則第18条、第51条及び第184条の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。

(検討)
第250条  新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第251条  政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第252条  政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一四年五月二九日法律第46号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第5条  この法律の施行の前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


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