更生保護の措置に関する規則
(平成八年三月十九日法務省令第20号)
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最終改正:平成一四年六月五日法務省令第38号
犯罪者予防更生法(昭和二十四年法律第142号)、執行猶予者保護観察法(昭和二十九年法律第58号)及び売春防止法(昭和三十一年法律第118号)を実施するため、
更生保護の措置に関する規則を次のように定める。
(この規則の趣旨)
第1条
犯罪者予防更生法(以下「予防更生法」という。)第39条第2項(売春防止法第26条第2項において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定により委託して実施する補導援護、第40条第2項(売春防止法第26条第2項において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定による応急の救護、第48条の2第1項の規定による更生緊急保護及び執行猶予者保護観察法(以下「観察法」という。)第6条第2項の規定による援護の各措置に関しては、この省令の定めるところによる。
(定義)
第2条
この規則において「更生保護」とは、前条に掲げる各措置をいう。
2
この規則において「援護等」とは、更生保護のうち、更生緊急保護以外のものをいう。
(一般原則)
第3条
更生保護を行うに当たっては、予防更生法及び観察法の目的及び精神にのっとり、本人に本来自助の責任があることを認めて、懇切で誠意ある態度をもって接し、本人及び関係者の信頼を得るように努めなければならない。
(実施の基準)
第4条
更生保護は、本人が健全な社会人となる意思を有し、かつ、その努力をする者であると認められる場合に限り、本人の年齢、性格、行状、経歴、環境等を考慮し、その者に最もふさわしい方法により、その改善更生に必要かつ相当な限度において行うものとする。
(措置の内容)
第5条
更生保護は、本人の更生を助けるため、おおむね、次の各号に掲げる措置を実施する。
一
補導
本人が健全な社会生活を営むよう、公共の衛生福祉その他の施設との連携を図り、次に掲げる方法により補導する。
イ 自律及び協調の精神を会得させ、社会生活上必要な態度、習慣及び能力を養わせるための指導を行うこと。
ロ 教養を高める機会を与えること。
ハ 就労の意欲を喚起するよう指導し、職業補導又は就職援助を行うこと。
ニ 親族との間の融和を図る等本人の環境を改善又は調整すること。
ホ その他本人の更生を助けるために必要な補導を行うこと。
二
宿泊所の供与
差し当たり住居がない者に対し、宿泊所及び宿泊に必要な設備を供与する。(以下「宿泊の供与」という。)
三
食事付宿泊の供与
食料を得られず、かつ、差し当たり住居がない者に対し、宿泊の供与に併せてその期間中食事を給与する。
四
食事の給与
食料を得られない者に対し、食事を給与する。
五
医療及び保養の援助
病気又は負傷の治療を速やかに受けられない者に対し、医療機関から必要な措置が得られるよう、医療及び保養を援助する。
六
帰住の援助
本人の帰住を助けるために、旅費を給与し若しくは貸与し、又は同伴する等必要な措置を執る。
七
金品の給与又は貸与
本人の就業又は当面の生活を助けるために必要な金銭、衣料、器具等を給与し又は貸与する。
(更生緊急保護の申出等)
第6条
保護観察所の長は、更生緊急保護を受けようとする者に対し、書面で、その旨の申出をさせなければならない。
2
予防更生法第48条の3第3項に定める検察官又は監獄若しくは少年院の長は、刑事上の手続又は保護処分による身体の拘束を解くに当たり、更生緊急保護の必要があると認めるとき又は本人がこれを希望するときは、更生緊急保護の要否に関する意見その他参考となるべき事項を記載した書面(以下「保護カード」という。)を本人に交付しなければならない。
(更生緊急保護の要否の調査)
第7条
保護観察所の長は、更生緊急保護の申出をした者について、保護カードその他により、本人の本籍、住所、氏名及び年齢を確かめ、かつ、その人格、行状、職業能力、家族関係、更生計画その他の関係事項を調査しなければならない。
2
本人が、保護カードを提示しないときは、前条に掲げる検察官又は監獄若しくは少年院の長の意見を聴かなければならない。ただし、急を要すると認められるものについては、検察官又は監獄若しくは少年院の長の意見を聴くに先立って、必要な応急の措置を行うことができる。
(援護等の要否の調査)
第8条
保護観察所の長は、保護観察の経過等から援護等の要否を検討するときは、本人の意向及び保護観察担当保護司の意見を聴く等の方法により、本人が保護を必要とする具体的事情を調査しなければならない。
(決定)
第9条
保護観察所の長は、前2条の調査の結果に基づいて、更生保護の要否を決定しなければならない。
2
更生保護を行う必要があると認めたときは、第5条に掲げる措置のうち、最も適するものを選定し、その実施方法並びに委託して行う場合の委託先及び委託期間を定め、その要旨を本人に知らせなければならない。
3
前項の委託期間は、更生緊急保護を行う場合には予防更生法第48条の2第4項に定める期間を、援護等を行う場合には保護観察の期間を、それぞれ超えない範囲において、本人の改善更生に必要かつ相当な限度とする。
(予防更生法第48条の2第4項ただし書の規定による更生緊急保護の実施の決定)
第9条の2
保護観察所の長は、次に掲げる要件のいずれにも該当するときに限り、予防更生法第48条の2第4項ただし書の規定による更生緊急保護の実施を決定することができる。
一
本人の心身又は環境等に更生を妨げる特別の事情があると認められること。
二
本人の更生の意欲及び努力が顕著に認められること。
三
公共の衛生福祉その他の施設から必要な援助が得られるよう、あっせん等に努めたにもかかわらず、なお本人の更生を保護する必要があること。
2
保護観察所の長は、現に更生緊急保護を受けている者が、予防更生法第48条の2第4項ただし書の規定により、引き続きこれを受けようとする場合には、改めて第6条第1項の申出をさせなければならない。
3
保護観察所の長は、前項に規定する場合において、第1項の決定により、第5条に掲げる措置を委託して行うときは、改めてその委託期間を定めなければならない。
(誓約)
第10条
保護観察所の長は、第5条に掲げる措置を委託するに当たり、特別の事情がない限り、本人から、措置を行う者の指導に従い、更生に努める旨の誓約書を提出させなければならない。
(委託の手続)
第11条
保護観察所の長は、第5条に掲げる措置を委託しようとするときは、あらかじめ、これを受託者に連絡するように努めなければならない。
2
委託は、本人の本籍、住所、氏名、生年月日、心身の状況、経歴、委託する措置の開始と終了の年月日及び措置の内容その他補導上の参考事項を記載した委託書をもって行うものとする。ただし、急を要する場合は、書面によらないで委託を行うことができる。この場合は、遅滞なく、委託書を送付しなければならない。
3
第9条の2第2項に規定する者についての措置を委託して行うときも、改めて前2項の手続をしなければならない。
(実施報告)
第12条
保護観察所の長は、受託者が委託された措置を終了した場合は、受託者から、速やかに、書面で、その実施状況を報告させなければならない。ただし、委託期間が翌月以降に及ぶ場合は、当月分を翌月五日までに中間報告として提出させるものとする。
2
本人について、次に掲げる事由が生じたときは、受託者から、直ちに、これを報告させなければならない。
一
受託者の保護下に入らないとき。
二
受託者において保護の目的を達したと認めるとき。
三
退去を申し出たとき。
四
無断で退去したとき。
五
更に犯罪又は非行をしたとき。
六
感染症又は重い疾病にかかったとき。
七
死亡したとき。
八
その他重要な事項が生じたとき。
(委託の変更、解除)
第13条
保護観察所の長は、必要と認めるときは、受託者の意見及び本人の意向を参酌し、委託先の変更、委託の解除又は委託内容の変更を行うことができる。
2
前項の変更又は解除を行ったときは、速やかに、受託者に通知しなければならない。
(指導監督)
第14条
保護観察所の長は、常に、更生保護の円滑な運営に留意し、委託した措置の実施状況を把握し、受託者に対する適切な指導監督を行うように努めなければならない。
附 則
(施行期日)
1
この省令は、平成八年四月一日から施行する。
(
更生保護の措置に関する規則の廃止)
2
更生保護の措置に関する規則(昭和三十年法務省令第146号)は、廃止する。
附 則 (平成一三年三月二二日法務省令第31号)
この省令は、平成十三年四月一日から施行する。
附 則 (平成一四年六月五日法務省令第38号)
この省令は、更生保護事業法等の一部を改正する法律(平成十四年法律第46号)の施行の日(平成十四年六月十日)から施行する。
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